子どもが日頃わがままを言うときに、「歯医者さんに連れて行くよ」などの脅し文句に使っていると歯医者イコール怖いという意識が刷り込まれてしまいます。 また、怖がるからといって不意打ちで連れて行くと、子供は心の準備ができていないために、余計歯医者を怖がるようになります。 ですから、歯医者さんに行くときには前もって子どもに知らせるとともに、どうして歯医者に行かなければならないか、虫歯をほっておくとどんなに恐ろしいことになるかを分かりやすく説明してあげましょう。
歯医者に行く当日に、子どもはとても緊張しています。ですから、お母さんが「全然平気」とういうような雰囲気でリラックスすることがとても大切です。お母さんが緊張していると、子どもにまでそれが伝わってしまいます。 また、治療が終わった後に「痛くなかった?」と子どもに聞くのも禁句です。「痛くない」は「痛い」と同じ意味です。せっかく治療中我慢できていた子どももこれで泣きだしてしまうこともあります。
赤ちゃんの歯の発育は、お母さんがまだ妊娠に気づいていない初期のころから出産までの間ずっと続いています。歯のじょうぶななお子さんにするためには妊娠中のお母さんの健康状態や栄養管理が大切になってきます。栄養の中で歯の形成と関係が深いのはタンパク質、ビタミンA、C、E、カルシュウムやリン。これらはできるだけ毎日の食事からまんべんなくとるよう心がけたいですね。特にカルシュウムは不足しがちな栄養素なので普段の倍はとりたいですね。
【妊婦がかかりやすいお口の病気】
生後6ヶ月ころから乳歯がだんだんとはえてきます。上の歯10本、下の歯10本で合計20本の歯が生えます。お子さんによって生えてくる順番が違ったり時期が多少違うこともあるかもしれません。前後半年程度の差であれば心配ありません。 生えてきたばかりの乳歯(幼若乳歯)はまだ充分できていないため少しの虫歯菌にあっというまに負けてしまい、虫歯になってしまいます。エナメル質や象牙質が薄いので虫歯になるとすぐに神経まで侵されてしまいます。
子供の急激に進行する虫歯菌は「ミュータンスレンサ菌」という細菌に感染することによって起こることが多いのです。このミュータンスレンサ菌は産まれたての赤ちゃんはだれも持っていません。どうやって感染するかというと母親のお口の中にいるミュータンス菌が唾液を介して感染するのです。口移しで食べさせたり、同じスプーンを使ったりと簡単に感染します。感染期間は、1歳7ヶ月〜2歳7ヶ月位の間といわれているので、この時期はとくに注意して下さい。 感染したミュータンスレンサ菌は、口の中にもといた常在菌と歯の表面の縄張り争いをいます。この時常在菌が勝てば、その後もミュータンスレンサ菌に感染する確率は低くなるのですが、ミュータンスレンサ菌が勝ってしまうと、この菌が非水溶性グルカンという非常にべっとりとした物質をもとにした歯垢を作り、その中で次々に虫歯のもととなる酸を作ります。この歯垢は通常の歯磨きでは落ちないほど、強力に歯の表面にひっつくので、歯科医院で専門的なクリーニングをしてもらう必要があります。